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育児休業中(育児休暇中)の退職申し出(1)

babyshoes.jpg育児休業中(育児休暇中)に、休業が終わったときに退職するという申し出が会社員・労働者からあった場合、会社はそれを理由に休業を取り消すことはできませんし、それを理由に退職を命じることもできません

会社にとってみれば、育児休業(育児休暇)明けにやめることがわかっている会社員・労働者を育児休業中(育児休暇中)であっても退職させたいところですが、退職を命じるといういことは、解雇と同じことになってしまいます。育児休業中(育児休暇中)に育児休業明け(育児休暇明け)の申出をすることは、通常の就業規則では解雇の理由にはなりません。

例外的に育児休業中(育児休暇中)に育児休業明け(育児休暇明け)に退職を申し出ると解雇できる、と定めた会社があったとすれば別ですが、そのような会社はまずないでしょう。また、一般に、そのような退職の申出を行ったことが、客観的にみて合理的な理由があり、一般常識上妥当であるとも認めにくいのです。

育児休業中(育児休暇中)に育児休業明け(育児休暇明け)の退職を申し出た会社員・労働者にたいし、会社が退職のタイミングについて話し合うことは禁止されませんが、退職の時期については、あくまでも会社員・労働者自身の最終的判断にゆだねる以外ありません。会社が強制的に退職させることはできません。

そもそも育児休業(育児休暇)というのは終了後職場に復帰するための制度であるので、育児休業後(育児休暇後)に退職するのは望ましいとはいえませんが、育児休業(育児休暇)を申し出たときには復職の意思があり、休業中に退職をしたいと考えが変わる場合もあります。休業前は仕事を続けたいと思っていたが、実際に育児をしていると、親が一緒にいてやりたいと思う人もいます。

育児休業(育児休暇)を申し出たあとに、復職できない事情が発生した場合も同じです。育児休業後(育児休暇後)に子どもを預かってもらえる施設がみつからなかったり、代わりに育児をしてくれる人がみつからなかったりした場合です。

会社は育児休業(育児休暇)を取り消すことはできませんが、勤務継続を説得することはできます。しかし会社員・労働者本人が気持がかわらない限り、退職を認めなくてはなりません

このような場合、会社は、本人の申出どおり、育児休業終了日をもって退職とする扱いをすることになるでしょう。会社は会社員・労働者に対して、育児休業(育児休暇)後の勤務を義務付けることはできません。

 

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